恐るべしももぞう

”ちー”メス13歳


わしはねこ




どうやら名前があるらしい。
最近知った。



年末にこの家に連れてこられた。



前の家では自由だったのに、

この家ではいろいろ制約がある。



と言っても、わしももう70才。

だれが何と言っても生活のリズムを崩すつもりはない。



しかし・・・



しかし・・・



しかし、この家にはわしの天敵がおる。








ももぞう



こいつが唯一、わしの安穏な生活を崩していくのじゃ。




ある時、ももぞうが言った。



「ちーと一緒に散歩がしたい」



そのひと言でわしは、犬用のリードを付けられるはめになった。



が、散歩するつもりはない。







絶対に歩くもんか。



絶対に・・・


絶対に・・・









ももぞうは諦めた。







ある日ももぞうが言った。

「ちー臭い。シャンプーする」



わしは何度も抵抗を試みた。



しかし・・・



しかし・・・







わしがこんなブザマな姿になろうとは…






ひっかこうが暴れようが、このももぞう。

とてもうれしそうじゃ。

理解できん。

むちゃくちゃしやがる。







しかしこの後は、しっかり毛も乾かしてくれる。

けっこういいやつかもしれない。




じゃが・・・


・・・


・・・



こいつ危険人物